ニッカ限定販売ビンテージシリーズ「余市1987」

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ニッカ限定販売ビンテージシリーズ「余市1987」

余市1987南青山のニッカウヰスキービル地下にニッカ ブレンダーズ・バーというバーがある。

ウィスキー好きの知人Oさんの話では、時々ここで、ブレンダーの話を聞きながら、未発表のウィスキーを試飲したりするイベントが開催されているのだとか。

そんなわけで前から気になっていた「ブレンダーズ・バー」のイベントに、
昨夜、初めて参加した。


▼「余市1987」動画(2分40秒)


今回のテーマは「余市1987」。
先月、ワールドウイスキーアワードで「ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー」を受賞した記念セミナーだった。

「シングルモルト余市1987」は英国のウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」の発行元であるパラグラフパブリッシング社が主催するウイスキーの国際コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」において世界最優秀賞「ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキー」に選ばれました。本件は4月16日(現地時間)グラスゴー(スコットランド)で開催されたウイスキー・コンファレンスにおいて発表されました。最終選考では、第1次、第2次の審査を経て、並いる世界のシングルモルトの中から、「シングルモルト余市1987」は世界最高峰と認定されました。
●ニッカ公式サイト「世界最優秀賞アワードを受賞 シングルモルト余市1987」

この「シングルモルト余市1987」は、昨年2000本限定で販売され、
すでに売り切れとなってしまっている。

ただ今日5/15から、受賞記念で「シングルモルト余市1987 NON-CHILL FILTERED」というものが限定1,350本売り出される。

この本数だと、おそらく近所の酒屋とかでは売られていないので、
ネットで買うか(直販サイトで250本)、もしくは在庫のあるお店で飲むかだ。
「ブレンダーズ・バー」のメニューでは、一杯2,400円となっている。

余市1987

そんな貴重なウイスキーをテイスティング!
しかも・・・

余市1987  余市1987

チーフブレンダー久光氏の話を聞きながらという、
これまたかなり贅沢なシチュエーション。

余市1987

ブレンダーのお仕事や、そもそも「シングルモルトウイスキーって何?」というお話、そして余市のラインナップなど。

ウイスキーは普段そんなに飲まない自分だけど、
今回、余市のセミナーに非常に興味あった大きな理由は、昨年夏、北海道の積丹半島にある「余市蒸留所」に見学に行っているからだ。

北海道行きのメイン目的は札幌ビアガーデンだったのだが(東京ビアガーデン情報館というサイトを運営してます)、一緒に行った北海道通のしんさんが、ビールだけでなく、ワイナリー見学や蒸留所見学も含めたツアーを企画してくれたからだ。

●ニッカウイスキー余市蒸溜所で原酒64度を試飲(レビュログ☆リターンズ)

余市蒸留所

ここがすごい!
時代タイムスリップした気持ちになる。

北海道開拓団なんかテーマにした映画やドラマなんかの舞台に転がり込んだ気分。

余市蒸留所

で、建物だけでなく、中の設備もなんというか昔ながらという感じがした。
ポットスチルの下が釜になっていたりして、「もしかしたら記念館的に昔の蒸留設備をそのまま残して見学できるようにしてるのかなあ」なんて思ってしまったりもしたのだが、そうじゃないとのこと。

余市1987

今でも世界で唯一、伝統的な石炭直火蒸留で、
過度な熱ムラが、複雑さと個性を生み出しているのだという。

数年前に山崎蒸留所を訪れるまで、ビールとか他の大量製造している飲料・食品同様、ベルトコンベアがまわりまくってコンピュータ制御された超巨大な工場内で、カシャーンカシャーンと作られていくようなイメージを持ってしまっていたんだけど、実は全然違うというのを知り、驚いた。

余市蒸留所

これは泥炭(ピート)。
麦芽乾燥の燃料と香り付けに使われる。

余市蒸留所

ニッカの創業者、竹鶴政孝がウイスキーづくりに情熱を燃やした話なども展示物などで紹介されている。
24歳でスコットランドに留学し、本場でウイスキー作りを学び、山崎蒸留所(現サントリー)の立ち上げとウイスキーづくり、そして40歳で北海道の余市に蒸留所を作るまでのストーリーが公式サイトにもある。

●竹鶴物語(ニッカウヰスキー公式サイト)

余市蒸留所

すごいなあと思うのは、スコットランド留学中に出会ったリタと電撃結婚し、日本に連れ帰ってきたこと。

大正時代の国際結婚。
イギリスと日本なんて、当時の感覚ではお互いに「世界の果て」だったろう。

公式サイトのストーリー読むと、当然だろうが、リタの親族も大反対だったとか。

余市1987

かなりとりとめなくなっちゃいそうなので、
「余市1987」の話に戻す。

通常売られている「余市」と違い、年号の入ったものは、毎年数量限定で作られ販売されているビンテージシリーズ。始まりは2004年(余市1984)で、「二十歳のウイスキー」として企画されたものだという。

二十年という年月は、人生にとっても節目の年、と久光チーフブレンダー。

参加者の中には1987年に入社したので感慨深いという話をしていた方もいた。

二十歳に限らず、「入社20年」「結婚20年」などの節目の年に、このウイスキーを味わいながら、ウイスキーの熟成期間と自分自身の人生を重ね合わせて振り返ってみるなんてのも乙だ。

余市1987

「余市1987」のコンセプトなどの話を聞きながらテイスティング。

通常は企画側から「こんなコンセプト」という指示があるそうだが、このビンテージシリーズに限っては、「ブレンダーさんの発想で自由に作ってください」と言われるそうで、毎年フリーハンドで、タイプの違うものを生み出しているとのこと。

「商品を作る時にいつもやるのですが、自分の中でコンセプト、どういう言葉に合せて作りたいというのを決めます」

この「余市1987」で決めた言葉は、
「優がで気品ある」「それでいて余市らしい力強さ」。

久光チーフブレンダーの、もうひとつの「プライベートな」エピソードが素敵だった。

この1987年は娘さんが生まれた年だったとのこと。
20歳を迎えるにあたって、優雅で気品ある女性になってほしいという父親の願いをウイスキーにも込めた。

で、その後1本自分でもネットで購入し、成人式を迎えた娘さんにプレゼントしたものの、残念ながら好きになってくれず。お父さんの娘への愛情込めたボトルは、隅っこに追いやられちゃっているんだとか。そりゃまあ、20歳なったばかりじゃ、ウイスキーを味わうって難しいんだろうなあ。

「でもいつかわかってほしい」

と久光チーフブレンダーパパ。
いい話だ~。
(しかも権威あるコンテストで見事優勝しちゃったわけだし)

余市1987

隣でモダシンさんが「これは全然違う!」と言いながら、香りと味をじっくり堪能。
ウイスキーまったく詳しくない自分だけど、うん、確かに違う。

もちろん香りや味なんか自分が表現するのは全く無理なので、
久光チーフブレンダーの言葉をそのままメモっておくと・・・。


優雅で気品あふれる華やかさ。
スイートな香り。

熟した果実というか、カカオなどの甘い香り。

ベースには、隠れたスモーキーさが感じられ、
それが全体のふくらみをましている。


「みなさんも飲んでください。あ、もう飲まれていますね」

熟成20年たっているということで、アルコール度数が強くても(55%)きつくはなく、コクもあるとのこと。

余市1987

「香りをかいだときと味見をした時にはギャップがあると思います」
「香りが華やかなので、もっと甘いかなと思うと、ぐっとしまった、力強い感じが感じられると思います」

フィニッシュはドライフルーツのような乾いた感じで、ビターな感じが長く残る。

余市1987

ちょっとずつ(2、3滴ずつ)加水していくと、さらにフルーティーな華やかさがわきたつ。

・・・ということなので、ガムシロップが入っている容器を少し大きくしたようなグラスに入った水をちょっとずつ加えていく。

ああ、確かにどんどん変わってゆく!
面白いかも~!

(このグラスも、水をちょっとずつ入れてゆくのに最適なものを選んでいるとか)

余市1987

学びながら飲むってのはほんとうに楽しい。

余市1987

さらに、ワールドウイスキーアワードの話。
これは、世界で唯一、ウイスキーだけのコンテスト。

すべてブラインドのテイスティングで行われ、
部門別に世界のナンバーワンのウィスキーを決める。

カテゴリは7つ。

  • シングルモルトウィスキー
  • ブレンデッド・モルト
  • ブレンデッド
  • グレーン
  • アメリカン
  • ウィスキーリキュール
  • ニューリリース

余市1987

ワールドウイスキーアワード2008の表彰は、スコットランドで開催されたワールド・ウイスキー・コンファレンスで行われたそうだが、一番最後に発表された「シングルモルト・ウイスキー」部門の「ワールド・ベスト」を余市1987がとった時には、会場がある種、白けた感じになったんだとか。

スコットランドが誇る伝統のウイスキー。
しかもその中でも牙城とも言える「シングルモルト」部門を、ジャパニーズウイスキーが押さえてしまったのだから、現地の反応としてはそれは当然だろうと。

いや~、日本酒の国際コンテストの授賞式に、日本各地の歴史を背負った蔵元が集まり、その中で突如、カリフォルニアの蔵元のアメリカ人の杜氏が金賞受賞して舞台にあがっちゃった的感じなのかも(あ、実際日本酒の国際コンテストってあるんですね!)。

余市1987

長い記事になってしまったが、
1987年に何か人生の思い出がある人、あるいはまわりで20年の節目を迎えた人がいたら、こんな熟成された一本もいいかも。


●シングルモルト余市1987 NON-CHILL FILTERED


余市蒸留所

●余市蒸留所の写真(ここのレポートはまた別途書きます)


▼「余市1987」動画(2分40秒)

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コメント

この記事へのコメント一覧

投稿:ゆっぴ | 2008年05月17日

わぁ~じつはこのイベントにも行きたかったんですよ。。。楽しそう!アルコールめちゃ弱いけど、飲みたくなりました♪

投稿:わだ | 2008年05月17日

ゆっぴさん、
コメントありがとうございます!
(こっち、あまりコメントもらってないのでうれしいです♪)

じっくり学びながらお酒を楽しむというイベントなので、
そんなに飲まない人でも楽しめるものだったと思います。
またの機会にぜひ!

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